噛まずに言える自信はない


 

寒色と暖色の感触が
断食によって断絶された
間食と談笑が感傷を観賞してる頃
感情なら環状線の上、滑ってゆく
凸然にコツ然と消えた雑念は
念入りな取り調べを受け
ようやく陽を浴びる

錆びるパイプ横目に
プカプカふかすパイプ
さらに横目に
網目をかいくぐってきたのは
ツルツルになった雑念だった
鮮やかな赤と白のラインが
午後の蒼さを際立たせる頃
転がるように談笑しだす窓際から
眺められたのは
拡がるように上がる煙りだった

空を望めば日はまた落ちて
夜に憩えばただ月明かり

寒色と暖色の感触が再び戻れば
昼夜を滑る感情も環境も
見事に彩られてゆく