零時、刻にそれは危ない
恐怖が心を支配し始める
人々の顔が恐ろしく歪んでいくから
誰の眼もまともに視ることができなくて
権力と束縛
権力と束縛から
逃れたい
走っている
暗闇に紛れて
何者でもない僕が
孤独と引き換えに
自由を得るため
化け物や混沌
その他すべて
追いつけない場所まで
走りきりたい衝動だけ
冷たい風が肺にあたれば
テールランプの光がちらついて
違う景色がみえる
土曜日の真夜中
彼女の声は聞こえない
何処を目指しているのかも解らない
陶酔できる何かが欲しい
何者でもない僕
鮮やかな影に飲み込まれて
起爆剤を探していた
顔の無い
亡者のように
顔の無い
亡者のように
顔の無い
亡者のような
僕は、
誰だろぅ